きっちょむです。こんばんは!
昨日UPしました
[2夜連載]9月18日(土)「水戸短編映像祭」ゲストトーク(1)
からの続きです。どうぞ!
司会者:
この映画『桜田門外ノ変』は茨城の有志から始まった企画です。始めは陰も形も資金もノウハウもなかった『桜田門外ノ変』でしたが、有志の熱意が広まって、支援の会の活動に国の援助も頂き、活動を続けて参りました。その後、監督に佐藤純彌氏、ご出演に大沢たかおさんをはじめ、北大路欣也さん、伊武雅刀さん、そして田中要次さんや渡部豪太さんというゴージャスなキャスティングが決まりました。県や市を巻き込んでオープンセットを建築し、エキストラや制作のボランティア、炊き出しの支援などにも多くの茨城県民が関わりました。私も実は雪化粧のボランティアやエキストラで出演をしているんですが、こういった茨城の多くの方の支援というのはどのように感じられましたでしょうか?
田中要次さん:
あ、僕ですか?
司会者:
はい、田中さんから。
田中要次さん:
地方ロケで大きな作品で人がいっぱい集まって、そして特にこの作品は、日の出とともに曇っていたら撮ろうという、そういう本当に難しいロケーションのやり方の撮影だったので、本当に暗いうちからみんな集まって、それこそ地元のボランティアスタッフの方達が、ボランティアで早くから寒いのに皆さんの炊き出しを出してくれて、本当にボランティアの方達の気持ちが支えになりましたね。どれだけ朝と昼ごはんが楽しみだったか。そんな感じでしたよ。だからある意味映画ってお祭りでもあるんですね、人がたくさん集まって、何かするという意味で。だから冬というか2月はすごく楽しませて頂きましたよ。あ、真面目に答え過ぎましたか?
司会者:
いえいえ全然。ありがとうございます。渡部さんは?
渡部豪太さん:
同じですね。すごい寒い現場だったんですけど、2月の本当に寒い時期だったんですけど、でも現場は暖かかったんですよね、地元のボランティアの皆さんをはじめ、本当にこの作品に対する、頑張っていいものを作ろうという思いがあったからなのか、すごい現場の空気が暖たた…暖かくて、すごい居心地もよかったですし、すごいつらい厳しい現場でしたけど、僕は襲撃に参加していないにも関わらず、それでもやっぱり居心地はよかったですね。
司会者:
ありがとうございます。このお2人のお言葉が、私も含めてご来場頂いている制作に関わった市民の皆様も大変嬉しく思っていると思います。私達もそういって頂けると、本当にありがたいですね。僕もちょこっとしか出ていませんけど。
田中要次さん:
あ、役者として?
司会者:
いえ、エキストラとしてです。
田中要次さん:
知らなかったんですけど、この映画は地元の方達の必死でできたという映画なんですよね。そういう意味では本当に“茨城の映画”ですよね。
司会者:
そうですよね。公開は来月ですけど、本当に皆さんに観て頂きたいですね。茨城県民として観て頂きたいという形であると思うんですよね。
田中要次さん:
ぜひヒットしないとね。
司会者:
そうですね。ありがとうございます。せっかくなので、本日ご来場の皆様の中で、田中さんと渡部さんにご質問がございましたら受け付けたいと思います。Q&Aですね。あ!挙手のことを言う前に、もう手を挙がっていますね。じゃあお願いします。マイクの方が今届きますので。
質問者①:
こんにちは。よろしくお願いします。渡部さんにご質問なんですけど、聞いた話だとスタッフさんが迎えに来るバスに置いてかれたって聞いたんですけど、それは本当なんですか?その時どんな風に思ったんでしょうか?お願いします。
渡部豪太さん:
はい、事実です、それは。千波湖畔のホテルに朝の2時30分に集合だったんですね、ロビーに。で、僕がエレベーターに降りてロビーに着いたのが2時31分だったんです。本当に2時31分だったんです。そしたら誰もいなくて、あれ?っと思って。間違えた?寝過ごした?もしくは早く来過ぎたかもしれない…それくらいガランとしていて、ロビーのお姉さんにお伺いしたら「あ、もう皆さん出られましたよ」と聞いてびっくりして、1分しか遅れてないのに、でも遅刻は遅刻な訳で、でも部屋を出たのが29分だし、エレベーターのせいにする訳にもいかないし、でも誰もいなかったんですね。「うわぁどうしよう…」ってなって、でも朝の2時30分に千波湖畔のオープンセットまで歩いて行きましたね。すごい寒かったです。
田中要次さん:
歩いたんだ!?
渡部豪太さん:
はい、ボーリング場あるじゃないですか、あそこが支度部屋だったんですよ、あそこまで歩いて、そしたらスタッフさんが「あ、渡部さんだ!」って。
田中要次さん:
もしかして忘れられていたの、それ?
渡部豪太さん:
そうです。びっくりしましたよ、本当に。焦りましたね。
田中要次さん:
下手すると、5分後くらいに出ていることもあるんだよ。
渡部豪太さん:
本当ですか?それはちょっとダメじゃないですか?“ボバって”ますよね。
田中要次さん:
そこで使うか~
司会者:
早速使いましたね。
渡部豪太さん:
それは事実です、はい。
質問者①:
ありがとうございました。これからは気を付けて下さい。
渡部豪太さん:
ありがとうございます、気をつけます。
田中要次さん:
こんな話は何?市内に知れ渡っているの?
渡部豪太さん:
すごいですね~怖いですね~
質問者①:
あと田中さんにもお話があるんですけど。さっき言っていた襲撃のシーンで自画撮りをしていたっていう情報は自分が見ていたんですけど、下に寒水石を敷いていたじゃないですか、あれをかけたりしていて、ちゃんといい感じで撮っていました。
田中要次さん:
寒水石をかけてました?
司会者:
細かい演出をしていたみたいですね。発見者だそうです。
質問者①:
すごいたくさん撮っていました、自画撮り。
田中要次さん:
あぁそうでしたか…すみません。
質問者①:
ありがとうございました。
司会者:
他にご質問のある方はいらっしゃいますか?
田中要次さん:
お、うちわ持っているよ、桜田門の。何それ?いいなぁそれ。
渡部豪太さん:
え?持ってないんですか?
田中要次さん:
え?もらってないよ。
渡部豪太さん:
あ~あ。
田中要次さん:
俺、打ち上げも出てないんだよね。
渡部豪太さん:
僕も行っていないんです。
司会者:
では、はい、どうぞ。
質問者②:
お2人にご質問なんですけれども。先程トークの中でありました炊き出しのメニューの中で1番何がよかったですか?美味しかったというか。
田中要次さん:
え~~
渡部豪太さん:
じゃあ、せいので言いましょうか?
田中要次さん:
え~~
質問者②:
温まったということなので。召し上がってはいたんですよね…?
田中要次さん・渡部豪太さん:
もちろんです!
渡部豪太さん:
食べなきゃ死んじゃいますから。美味しく頂きました。僕は不動のものがドンっと。
田中要次さん:
え?え?
質問者②:
あ、あれですか?
渡部豪太さん:
あれです!あれ…なんでしょうか?
田中要次さん:
え?
質問者②:
…豚汁とか?
田中要次さん:
あぁ僕は味噌汁って言おうと思ったんですけど。まぁ大きいくくりではね!
司会者:
大きく見ると、味噌汁になると思うんですけど。
質問者②:
私は目撃したんですけれども、最初の頃のオープンセットの撮影の時に、2人がスタッフさんやエキストラさんと一緒に汁物を取りにいらしたんですね。その時のメニューが豚汁でした。
田中要次さん・渡部豪太さん:
あぁ~
渡部豪太さん:
結構はじめの頃でしたよね。すごい美味しかったです。
田中要次さん:
特に寒い日はね、お弁当に温かいものが付いているだけで、本当にお味噌汁があるだけで違うんですよ。あれは本当に重要ですよ。どんなに弁当が安かろうが…
渡部豪太さん:
安くないですよ!すごく美味しいお弁当でしたよ!
田中要次さん:
か、仮にこれがコンビニの弁当だったとしても、味噌汁があるだけで!救われるんですよ。そういうもんなんですよ。
司会者:
そうですね。
田中要次さん:
なんか今やっている舞台の台詞みたいだな。(『CUT』と書いてあるTシャツを見せながら)あ、来月から『CUT』という舞台をやりますので、ぜひ。
渡部豪太さん:
今は『桜田門』ですから!
司会者:
ぜひ『CUT』という舞台もご覧下さい。
田中要次さん:
これ撮影現場の設定のお話なんです。
司会者:
そうなんですか。
田中要次さん:
だからしゃべっているうちに、ついついそっちの台詞の言葉が出てきちゃうんです。すみません。
司会者:
いえいえ。ありがとうございます。
質問者②:
ありがとうございました。
司会者:
もう1人くらい、誰かいらっしゃいますか?
質問者③:
はい。
司会者:
そうしましたら、お願いします。
質問者③:
こんにちは。佐藤純彌監督の言葉なんですが、1番最初に、このような映画は今までヒットした試しがないという風に監督本人が言われていました。お二方、私達皆さんも熱意を持って作った映画なんですけども、全国ヒットどうでしょうね?
田中要次さん:
いや~。今はとにかくヒットするように、何かこう僕達が投げかけていかないといけないんですよね。
司会者:
そうですね。
渡部豪太さん:
佐藤監督がおっしゃった本当の本心は分からないですけれども、でも同じく佐藤監督がおっしゃっていたのは、要はこの映画はテロリズムを肯定する映画だとおっしゃっていて、そういった意味でこういう映画がヒットするということは、それは一体どういう世の中なんだろうという意味できっとそうおっしゃられたんじゃないかなと、僕今は思っているんです。そうですね、確かに幕府に刀をたてるという、切り込んでいくというテロリズムの精神で言えば、あまりヒットしてはいけない映画なのかもしれないけど。でもそれを覆すかのように、本当に素晴らしい役者さんと、本当にたくさんの力がそこに注ぎ込まれているので、その白と黒じゃないけど、その力でもって面白いことになるんじゃないかなと、僕は思います。(拍手)
質問者③:
私個人が小学校5年生の教科書に載せてもいいと思うような大変素晴らしいコメントだと思いました。私、ファンになりました。
渡部豪太さん:
ありがとうございます。この間、写真集出たのでよかったら。
質問者③:
分かりました。
渡部豪太さん:
ありがとうございます。
司会者:
ぜひお買い求め下さい。
渡部豪太さん:
でも小さいお子様というか、小学校・中学校の人達に見せてもらいたいって、僕はこの映画を見た時に思いました。それは絶対に見せるべき作品だと僕は本当に思いました。なので小学校5年生にも見せるべきだと思います。
田中要次さん:
監督も今渡部くんも言いましたけども、この話ってすごく歴史の中では 複雑な場所にあって、勧善懲悪な話でもないし、間違えばテロリズムの話になりかねない。だからそれも監督も気を遣って撮っていらっしゃるし、だからこのタイトルからしたら襲撃がテーマに聞こえがちじゃないですか。でもこの映画は決してそういう作り方をしていない、そこにテーマを置いていないっていうことは観て下されば分かると思うんですけども、本当にこういうことをしてしまった後のことが見せたいというか、伝えたかったというのがこの映画だったと思うので、最近流行りの時代劇とはまた違って、刀と刀の戦いの話ではないということ、そこを見て頂く為にこう伝えたいなと思いますね。(拍手)
司会者:
大変いいお言葉を頂きました。
質問者③:
ありがとうございました。さすがお二方、素晴らしいお気持ちで感謝致します。ありがとうございました。
田中要次さん:
今日聞いてあぁなるほどと思ったんですけど、特にこの茨城では桜田烈士のご子孫達が実際いる訳で、それでこの映画ができたことで「実は子孫なんです」というカミングアウトできる状況ができたというか、今の人達は離れているけど、おじいさんおばあさんの時代まではそれくらいだと決して遠い話じゃないので、井伊直弼の首を取ってしまったというメンバーのその子孫であるということはなかなか威張って言えることじゃないんですよ。おばあさんが亡くなる時に、最後の時に「実はね…」ということを、ここにはそういうお話もある訳で、でもこの映画ができたことで、そういうことを伝えて下さる人がいるということは、やっぱり作ってよかったんだなって思いましたね。(拍手)
司会者:
そうですね、ありがとうございます。すごくいいお話を聞かせて頂きました。ここで大変名残惜しいのですが、そろそろお時間となってしまいました。最後に田中さんと渡部さんに、映画『桜田門外ノ変』のココがオススメ!という所をお話頂けますでしょうか?
田中要次さん:
オススメ?見どころって書いてありますけど?…別にいいですけど。
司会者:
では、田中さんからお願いします。
田中要次さん:
あ、俺からですか?必ずこういう「オススメは?」って言われるんですけど、本当は“全部”ですよ!
司会者:
もちろんです。もちろん全部なんですけど…
田中要次さん:
さっきも言いましたけど、これは襲撃がテーマではないということで、それを念頭に観て頂くのが1番正しいのかなと思います。見届けて欲しいです。
司会者:
見届ける…ですか?
田中要次さん:
はい。監督が桜田烈士1人1人をちゃんと本当に丁寧に最後まで描いてくれているので、こんなにその部分をちゃんと見せてくれている映画は他にはないなって、ある意味関心しましたので、感激しましたので、本当に最後まで観て欲しいということですね。
司会者:
ありがとうございます。では渡部さん、お願いします。
渡部豪太さん:
オススメ…このシーンが素晴らしいとかっていうのはあり過ぎて言えないです。個人的には北大路欣也さんがすごい格好いいです。男が惚れる男ってこういうことなんだなってちょっと思いましたね。すごい格好いいです、シビレます、本当にすごいです。お楽しみに。あと映画全体としては、俳優渡部豪太としてこの作品に参加させて頂いた感想とするならば、こういうことは実際にあって、僕達が今ここにいるということを少し考えて頂けたら面白いんじゃないかなって思いました。今僕達がこうやって、舞台の上で皆さんとお話をさせて頂いたりとか、今日この日に生きているということ、友達がいたりとか、いい人がいることは、本当に偶然なのか必然なのか今がある訳で、その偶然や必然を紐解くというか、過去には本当にこういうことがあったんだよという作品を僕達は作ったと思っているので、これを観た後に、たくさんの人の血が歴史には流れているんじゃないかなと僕は思いました。なので少し考えてみて頂けたら面白いかなと思います。それが2つ目の楽しみ方だと思います。なので、乞うご期待?ご期待下さい。
司会者:
本日は田中さん、渡部さん、本日はお忙しい所ありがとうございました。【序章『桜田門外ノ変』】これにて終了となります。お2人に盛大な拍手を!(拍手)
本日は【序章『桜田門外ノ変』】にご来場頂きまして、誠にありがとうございました。本編は10月16日に東映の配給で公開となります。ぜひ映画館でご鑑賞下さい。また本日隣の芝生の特設テントにて、特典の豪華ブックレットの付いた前売鑑賞券を販売しております。また千波湖のオープンセット・記念展示館も好評公開中となっております。前売特典の豪華ブックレットもオープンセット・記念展示館も、本編を観る前に見て頂くと、映画をより深く楽しむことができると思います。ぜひご購入・ご来場下さい。本日は誠にありがとうございました。(拍手)
掲載協力:シネマパンチ様(「水戸短編映像祭」主催者)
記事編集協力:『桜田門外ノ変』映画化支援の会 事務局スタッフ
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