ロケ地探訪(第9回) 「坂野家住宅」 -茨城県常総市-
きっちょむです。こんにちは!!
今回ご紹介するロケ地は、映画『桜田門外ノ変』の中で、常陸国袋田村大庄屋・桜岡源次衛門の屋敷という設定となっていた
「坂野家住宅」です。
所在地:茨城県常総市大生郷町2037番地
観光いばらき「坂野家住宅」紹介ページ
見学者用駐車場から坂野家住宅までは、綺麗な庭園を眺めながらお進み下さい♪
この庭園、「桜田門外ノ変」には登場しませんが、多くの映画やドラマの撮影に使用されています。特に、NHK大河ドラマ「利家とまつ」「武蔵」「葵~徳川三代」「風林火山」をはじめ、NHK時代劇お気に入りの庭園となっているようです。(^^)
実はこの日も、坂野家住宅ではNHK朝ドラの撮影が行われていました。
さて、庭園を後にして表門をくぐると、目に飛び込んでくるこの風景。見覚えあり!!
関鉄之介を探索する水戸藩の捕史たち。指揮をとるのは安藤龍介(北村有起哉さん)と大内鎮三郎(佐久間哲さん)。
安藤龍介:「探せ、探すのだ、袋田村に潜伏していることはわかっている。必ず見つけ出せ」 捕史たち、門へと走る。 映画の中では捕史たちがこちらに向かってダーッと駆けてきます。
そして、時間的には前後しますが、その前に桜岡源次衛門が捕史たちに囲まれているのが、この母屋の玄関前。
桜岡源次衛門:
「関様のことは何も存じませぬ」
大内鎮三郎:
「偽りであれば、そなたも罰を受けることになるぞ」
桜岡源次衛門:
「何も存じませぬ」
建物の中にも上がってお部屋を見学することができます。広い、広い。
屋内見学ルートの最後に、撮影風景の写真などが展示してあります。その中に、映画『桜田門外ノ変』キャストのサインも発見!!
上から時計周りに
・大沢たかおさん(関鉄之介 役)
・北村有起哉さん(安藤龍介 役)
・佐藤純彌監督
・本田博太郎さん(桜岡源次衛門 役)
それでは、母屋の裏庭に回ってみましょう。こちら、母屋の裏口。
野村彝之介(西村雅彦さん)から届いた書状を持って、桜岡源次衛門がこの裏口から出て、関鉄之介を匿う蔵へ駆けてゆくシーンがありました。
また、このあとご紹介しますが、事変後に鉄之介がこの屋敷を訪れたときに桜岡源次衛門がこの裏口から出てきて
「関様、よくぞご無事で・・・」と久々の対面を果たす場所です。
もちろん、関鉄之介が隠れているという設定の「三番蔵」もこの裏庭に実在するもので、映画でもそのままのアプローチをだますことなく描かれています。
我々支援の会が、佐藤純彌監督をロケハンでこの坂野家住宅へお連れしたとき、表門、母屋、裏口、裏庭、そして三番蔵との位置関係(アプローチ)を大変お気に召され、ロケ地としてご採用いただきました♪
現地のアプローチをそのままに活用した集大成のシーンがこちらです!!
桜岡源次衛門の屋敷(夜)
鉄之介が裏門から入ってきて、庭の片隅にある小屋の戸をそっと叩く。内部で人の起きる気配がし、戸が細めに開く。褌姿の与市(温水洋一さん)が覗いている。
鉄之介:「俺だ、関だ」
与市 :「関様!」
鉄之介:「(低い声で)源次衛門殿をそっと起こしてきてくれ」
無言で頷く与市、寝巻を身に付けるや、本宅の裏口へと急ぐ。
やがて裏口から、桜岡源次衛門が与市と出てくる。
源次衛門:「関様、よくぞご無事で・・・」
そして源次衛門が鉄之介の腕を掴み「三番蔵」へ連れていくというシーン。
裏門⇒小屋⇒(裏庭)⇒母屋裏口⇒(裏庭)⇒三番蔵と、現地のアプローチをそのままに実に美しくカットが繋がっていきます。
“庭の片隅にある小屋”というのが、上の写真左側の物置に、引き戸を設置して小屋に仕立てたもの。左から2番目のまだ真新しい柱がこの撮影時に設置した柱で、現在も残されています。鉄之介が入ってきた“裏門”も、この物置に向かって右側に実在します。(門戸はありません)
最後はおまけ。
坂野家住宅にあるこの素晴らしい竹林。
TBSドラマ「JIN -仁-」の撮影が行われた“あの”竹林です!!
この坂野家住宅、右を見ても、左を見ても、あの名場面がごろごろ転がっているという感じです。(^^)
次回のロケ地探訪は、梅まつりの前に「好文亭」と「弘道館」をご紹介したいと思います。