きっちょむです。こんばんは!!
早速行ってみましょう!
[2夜連載]9月7日(火)東京「完成披露試写会」舞台挨拶(1)
からの続きです!! どうぞ。
司会者:
さて佐藤監督、この『桜田門外ノ変』の予告編などで“幕末リアリズム”という言葉も使われておりますので、かなりリアリズムにこだわられて作品作りをなさったのではないかと思いますが、オープンセットなどもすごかったですよね。監督ご自身も大変驚かれたほどの出来栄えだったと伺っていますが。
佐藤純彌監督:
そうですね、あそこを作ってくれたのは実は『男たちの大和/YAMATO』の大和を作ってくれた美術監督なのです。それで実際大和には263メートル、今回は約200メートル弱で同じくらいの大きさで、ああいう大きいものを作ってくれる人は彼しかいないなと思って頼んだら、本当にすごいものを作ってくれて、大変有り難かったですね。あの場所がなければ撮影が出来ないのは当たり前ですし、あれがあったからできた訳で、それもまた水戸の人達が水戸の千波湖の湖畔に作ってくれたということは、水戸の人達の熱い思いが非常に伝わりましたね。
司会者:
襲撃シーンには1週間ほど時間をかけられたということだったのですが、特に苦心をなさった所というと、どんな所がありますでしょうか?
佐藤純彌監督:
はっきり言えば、おてんとさんにはかなわないということですけどね。つまり雪のシーンなもので晴れると撮影を中止しないといけないという、最初の二日間は晴れていて、朝日が差す前の1時間と、それから夕方の日が沈んだ後の1時間、2日間で4カットしか撮れなかったのですけど、3日目からは曇って何とか撮り終えることができました。ただ僕はリアリズムという言葉とリアリティという言葉は区別して考えているのですが、実際江戸時代のリアリズムというのは、僕なんかが分かりようがないし知りようもない。ただ今見てあるリアリティを皆さんに感じて頂けるようなものにしたいなということは考えて撮っていました。
司会者:
大変見事な、セットを見に行くだけでも多いに価値があるのではないかと思ったくらい素晴らしい場所だったんですけども、映像の中でぜひこれからお楽しみ頂きたいと思います。
そしてまたちょっと大沢さんに伺いたいのですが、「今世の中を変えなければ、日本は滅びてしまう」という大変熱い魂から ほとばしって出るような台詞がありましたけれども、鉄之介さんの思いというのも、やっぱり大沢さんの体の中を通じて鉄之介さんの魂が宿っていたようなそんな感じが致しますけれども、いかがでしたでしょうか?
大沢たかおさん:
そうですね、とにかく時代が今の時代とその時とはいろんなものが違うので、どこまで近づけるのかなというものがあったのですけども。やっぱり国を思って、国の未来を憂いて、そこで命がけで生き抜いた人達ですから、そういうものが今現代で生きる僕らがちゃんとそれをその遺産の上で僕らは生きているんだなということを感じて、ちゃんとその思いを今とそしてこれからにちゃんと繋げて生きていかなきゃいけないなというものは演じながら、その終わった後も、作品を観た後も、すごく感じましたね。
司会者:
ぜひ沢山の皆さんにこの映画を通じてお伝えできればと思っております。
そして長谷川さんは水戸のシーンでずっとご登場頂いていたのですが、武士の妻というのは夫の思いを遂げる為にやはり相当覚悟して、我慢をしたり、悲しみを押し殺していなければいけないなという難しい役どころではなかったかと思いますが、いかがでしたか?
長谷川京子さん:
そうですね、非常に現在と違う所は多くを語らず相手の心を察するという、とにかく今の私であれば「どこに行くの?何しに行くの?いつ帰って来るの?」って聞けるようなことが、全くこの時代には察してあげるという、 愛する人が出かける、何かをしに行く、きっと何かをしに行くんでしょうけれども、それが何か分からないけれども、ちょっと不吉な予感もする。でもそれは察してあげて、私は家で待って、とにかく家を守って待っていますという、全く今の現代の自分とはかけ離れている女性像なので、それはそれで非常に表情の作り方とか、台詞が少ない分難しい所でした。
司会者:
本当ね、でもすごい素敵でした、ありがとうございました。
そして清史郎くんは今長谷川さんがお話なさるのをずっと見上げてくれていましたが、お待たせ致しました。ちょっとお話を伺いますが、これまでも『天地人』とか『座頭市』とか時代劇には随分大変出ていらっしゃいますが、刀を腰に差したのは初めてだったそうですね。
加藤清史郎くん:
はい、そうです。刀をずっと差したくて、それで初めてで大喜びして、抜いたり戻したりとかずっとやって、たまに抜いてこうやったりしていて、そしたら武士はそんなに刀を抜かないと聞いたので…
司会者:
誰が言っていました?
加藤清史郎くん:
誰だったかな、スタッフさんがそういうことを言っていて、それを聞いてからなるべく出さないようにしたんですけど、ついつい外してしまって遊んでいました。
司会者:
そうですか、それはそれは。清史郎くんは普段お友達とチャンバラごっこなんかしますか?
加藤清史郎くん:
うーん、やったことないですね。やってみたいなと思うんですけど、やったことないです。
司会者:
そうですか、今回初めてやってくれた訳ですね。50年くらい前の子供達はよくやっていたんですけどね。お父さんの大沢たかおさんが演じた鉄之介さん、お侍はどんな風に思いましたか?
加藤清史郎くん:
格好いいなと思いました。
司会者:
そうですか、母上はどうでしたか?ふささんは。
加藤清史郎くん:
すごく…
司会者:
綺麗なのでちょっと照れちゃったかな?今肩を叩かれていますが。ちょっと照れさせてしまいましてどうもすみません。加藤清史郎くんでした、ありがとうございました。またぜひ素晴らしい作品に沢山出て下さいね、よろしくお願い致します。
さて柄本明さん、今日は大変暑い中ありがとうございました。あの襲撃の立役者となった訳なのですが、どんな思いをしてこの水戸の侍達は襲撃に向かって行ったのかみたいなことを、どのように演技の中に取り入れて、組み立てられていらっしゃったのでしょうか?ちょっと伺わせて頂いてよろしいでしょうか?
柄本明さん:
演技の組み立てとかあまりそういうことは考えてないんですけど。言ってみれば『桜田門外ノ変』というのは150年前の政治的テロ事件ですよね。テロというのは法律的にはダメな訳なんだけど、ああいったエネルギーというものが充満していたという風なことと言えば、今の時代のことで言うと、わずか150年前のことですから、我々日本人というそのエネルギーというものは普遍的に皆さんそれぞれ持っていると思うのですよね。ですからそのエネルギーというものは今我々がどういう風にこの現代の社会で自分がどういう風にそのエネルギーというのを発散しているのか、或いは発散できないでいるのかという風なことを、こういった作品を観ることによって、テロなんだけれどもそういったことで自分達のエネルギーというものがどういう風になっていくのかみたいなことをね…すみません、うまく話せなくて。
司会者:
ありがとうございます。それをぜひ皆さんにも考えて頂けるような作品になっていると思いますので、皆さんには楽しみにご覧になって頂きたいと思います、ありがとうございました。
そして渡部さんが一番この水戸の浪士達の年代に近い方じゃないかなと思います。若い血を国の為に、世の中を変える為に、という風に頑張ってみんなで進んで行った時に、渡部さんは自分だったらどうかなみたいな想像されることはありますか?もしそういう場所に遭遇したら。
渡部豪太さん:
そうですね、実際に今回この作品に参加させて頂いて、世の中を変える瞬間に映像の中ですけど立ち会って、柄本さんも先程おっしゃっていましたけどすごい国を変えるパワーというか、そういうものが自分の中にあるのかなって少し疑問に思った時もありましたね。
司会者:
ありがとうございます。様々なことをご自身の人生でも考えて下さったようですが。
さて坂東さんは歌舞伎の世界の方でいらっしゃいます、映画は初めてということでしたけれども、ただ時代劇でありましたのでそんなに違和感はなかったのでないかと思いますが、いかがでしたでしょうか?
坂東巳之助さん:
そうですね、違和感、無かったと言えば嘘になりますし、でも現代劇というフィールドのものよりは近い所があるのかなと。やっぱり衣装の着方一つ、刀の差し方一つ、それこそ清史郎くんが初めて差されたっておっしゃっていましたけれども、刀の差し方からやっぱり共通していることは共通しているので、すんなりとやれる部分もありつつ、でもああこういった所が歌舞伎とこういった時代劇の映像作品という所で違うんだなという発見も沢山あって、それも非常に僕にとってプラスになったかなと思っております。
司会者:
そうですか、ぜひまた映画界でも多いに活躍をして頂けるように楽しみにしております、ありがとうございました。
それではここでせっかく皆さんお揃いでいらっしゃいますので、写真をお願いしたいと思いますので、よろしくお願い致します。ではマイクをお預かり致しますので、大沢さんを中心に少し壇上の皆さん近寄って頂きまして、マスコミの皆さんご協力どうぞよろしくお願い致します。撮影はマスコミの皆さんのみとなりますので、よろしくお願い致します。大沢さんを真ん中にして、なるべく近づいて頂けますでしょうか。舞台から客席右手の方どうぞお願い致します、右側の方です、お願い致します。それでは恐れ入ります、左側お願い致します。では全体的にこちら側、左側お願い致します。では今一度センターへお願い致します、正面お願い致します。ありがとうございます。
では恐れ入りますが、左手方向そして目線を上げてお願い致します。清史郎くんも手を振って頂いていいですか、こちらにテレビカメラが並んでいますので、お顔を隠さないようにお願いします。よろしいでしょうか。はい、ありがとうございました。
それでは最後に主演の大沢たかおさんから、もう一言皆様にメッセージをお願いしたいと思います。よろしくお願い致します。
大沢たかおさん:
今日これから観て頂くことをすごく感謝していますし、もしできるならその中で、さっき柄本さんもおっしゃっていたんですがそのエネルギー、150年前の日本の男達のエネルギーを持ち帰ってもらったらすごく嬉しく思います。僕は子供の頃日本映画が好きで、よく銀座に観に来たんです、小学校の頃。その時のことを、この映画を観た時に、自分が子供の時に観て感動した憧れの日本映画を観ているような感じがしていて、本当に自分の中ですごく大切な作品になって、俳優やっていてよかったなという風に心から思えた作品です。本当に皆さん、今日は楽しんで何かを持って帰ってもらったらすごく嬉しく思います。今日は本当にありがとうございました。
司会者:
どうもありがとうございました。映画『桜田門外ノ変』完成披露試写会舞台挨拶を皆様方にお届け致しました、皆さん本当にありがとうございました。どうぞお下がり下さい。佐藤純彌監督、加藤清史郎くん、長谷川京子さん、大沢たかおさん、柄本明さん、渡部豪太さん、そして坂東巳之助さんでした、ありがとうございました。どうもありがとうございました。
それではこれから大変お待たせ致しました映画『桜田門外ノ変』完成披露試写会の上映を始めたいと思います。(完)
記事編集協力:『桜田門外ノ変』映画化支援の会 事務局スタッフ
←地域情報(関東)で2位に浮上! 引き続き1クリックで応援して下さい。<(_ _)>